ナナとカオル

ナナとカオル 7

ナナとカオル 7

さて、甘詰留太と言えば貧乳というかわき腹(ウシジマいい肉っぽい)に定評のある(定評のある?)エロ作家というイメージだったがここへ来てナナカオ実写映画化とかアニメ化とかと2011年は大躍進の年になったよう
このコラの元ネタが『年上ノ彼女』(『ヒストリエ』じゃないほうね)
http://gyazo.com/4fce526e80aad6880479e71ca0973cd5.png
と言えばわかる人にはわかるかも知れない


初めて見たのははるか昔の成年誌だったが一般誌に移ってからの作品は大体連載でチェックはしてた。ナナとカオルも連載でだいたい追っかけてはいたものの、はじめてまともに読み通し。
結論から言うと、これ、良いわ。エロさばかりが強調されてるけどこれどっちかっていうと真面目に読んで欲しい内容。読み始めてから一気に2周読み通してしまった。主人公のひねくれっぷりっていうか手の届かなさに絶望して到達した歪な諦念とか、目の前にあって心の底から渇望しているのに手が出せない感じが良い。俺どっちかっていうといつもの甘詰ぽい気弱で真面目なメガネキャラの主人公があんま好きじゃないんだけど今回は良いね。若干ご都合設定というか、こういう状況を作り出した段階でもう作家の勝ちというか、キモキャラ主人公に美人の幼馴染がいてしかもM属性、その上どちらの親も不在がちていう時点で相当なご都合設定ではあるのだけれど、主人公のひねくれっぷりとかへたれっぷりとかいじけっぷりとかで補完されてる分嫌気は少ない。
調教の進行と学校イベントの時系列進行の兼ね合いも絶妙で良く考えられてるなぁという印象
情愛構造としてはエヴァとかとは対称的に父親不在の構図なんだなこれ
あと「どこにでもいそうな」主人公像をうまく描き出して来たけれど、今後の展開次第でどう変わっていくかとか、ソフトSMエロティックラブコメの路線を今後どこまで維持できるかに注目。これをラブコメと言うのはものすごく抵抗あるのでもうちょっと売り方考えて欲しい。良い作品なんだからさ


いまんとこあんまひっぱりがないのでテンポはすごくいいものの、具体的な性的接触の描写は7巻にいたるまでほとんどない。カレカノが4巻あたりでもうセックスしてたこと考えると物凄いプラトニックだよなこいつら
とにかく早く続巻が読みたいなー


こっちの話ってまだ続いてんのか。どうなったんかねぇ

ハッピーネガティブマリッジ 2 (ヤングキングコミックス)

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あ、そうそう別連載のBLACK LABELの初回についてくる同人誌、作家陣がめっちゃ豪華でワロタw

ナナとカオル Black Label 1 (ジェッツコミックス)

ナナとカオル Black Label 1 (ジェッツコミックス)

こっちは本筋のSM現場探検そのものより更科とカオルのやり取りにぐっとくる