監督は『リミットレス』、『ダイバージェント』のニール・バーガー
主演は『レディ・プレイヤー1』のタイ・シェリダン、ヒロインがジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの娘リリー=ローズ・デップ、他にフィン・ホワイトヘッド(『ダンケルク』)、コリン・ファレル(『アレキサンダー』、『マイアミ・バイス』)
YouTubeの予告では「SF大作」と言っているが製作費2,900万ドルと、どちらかといえば低予算映画である
以下ネタバレ
宇宙船を舞台にした『蠅の王』という感じでSF要素は少なめ
「え?なんでそうなるの」というプロットで心理描写やそれに伴う葛藤もロクになく、一番キャラが立ってたコリン・ファレルは最初に死ぬ
オチも「アホくさ」としか言いようがない
キャストのわりに納得感が無い仕上がり
小物やセットの作り込みが丁寧で質感は高いがそれ以外がダメ過ぎる
エイリアンが出てくるのかと思ったら結局なんでもなかったことになるしこのエイリアンのくだり要るか?
だいたい作中で”ブルー”と呼ばれている感情抑制剤が宇宙という閉鎖空間での共同生活におけるキモなんだからこんな杜撰な管理にするのが間違ってる
食事に混ぜるとかもっと確実に投与できるように設計すべきだっただろ
摂取ボイコットに気付くのも遅すぎる
まあ遠く離れた宇宙空間という設定上、首輪の管理をするのが自分たちになってしまうのは致し方ないのかもしれないが、それでも自分たちの意志では外せないような仕組みに最初からしておくべきだった
"ブルー"拒否によって感情統制が効かなくなったせいで計画全体を危うくしかねない、というか一歩間違えばすべてが崩壊していてもおかしくないほどの危機に陥り、首謀者を含め5人の死者と船の設備への深刻な損傷という重大な結果を招いたのに「やっぱり私たちは"ブルー"いりません」ってなるのはどう考えても間違っている
自由意志の尊重を言うのであれば、生まれたときから閉鎖空間に子供を隔離して育て、次世代への捨て石として宇宙船から出ることも外の世界を知ることもなく寿命を迎えるというこの計画自体がそれに対する侵害に他ならないし、「人類の未来よりクルーの自由意志を尊重します」というのであれば、はじめからこんな計画やめて地球とともに滅亡する道を選べよという話である
ということで雰囲気だけのゴミ映画
見る必要なし