メモ: 文献管理・電子ブックリーダー

[B! linux] 無料でEPUBやPDFのほか7万以上の書籍を自由に読めてWindows・Linux・macOSなどで同期できる電子書籍リーダー「Librum」レビュー
から


Zotero | Your personal research assistant
新たな文献管理ツール「zotero」~便利な使い方を詳しく解説 | 英文校正と論文翻訳の医学英語総合サービス
Zotero を使おう│Lui Yoshida Lab
【令和最新版】文献管理ソフト Zoteroのすゝめ|SD


千葉大学大学院医学研究院整形外科学
なるほど

メモ

アンダー・ウォー 史上最大の地下爆破作戦

映画の中では「俺たちがこの戦争を早く終わらせるんだ」みたいなことを言っていたが、Wikipedia見たらその後もぜんぜん終わってなくて、メシヌ高地の爆破はパッシェンデールの戦いに於いてむしろ前哨戦のなかの1ページにしか過ぎなかった
最終的に45万もの死者と5カ月の時間をかけて獲得した土地は、翌年のドイツ軍の反攻によってわずか3日で奪還されてしまっていて、これじゃみんなただの無駄死にである

パッシェンデールの戦い - Wikipedia

あと「斬新な作戦」みたいなことを予告でも言っているが、地下トンネルによる爆破作戦は前年のソンムでも英陸軍王立工兵トンネル部隊によって行われていて、ここが初めてというわけでもなかった

Mines on the first day of the Somme - Wikipedia

EV関連覚え書き その2

日本がEV普及率100%になったとき、必要とされる電力量はどれぐらいになるのか 前回の続き

前回は単純に総走行距離にカタログ電費をかけ合わせて必要電力量を推定したが、今回は消費した燃料のエネルギー量から必要電力量を推定することを試みる

ということでまずは最新の統計(自動車燃料消費量統計年報(令和4年度分))を参照

燃料消費量・走行キロは令和3年度(2021年度)よりは増加しているものの、前回参照した令和元年度(2019年度)(※下図)の統計に比べ、ともに減少している

軽油はそれほど変化はないが、ガソリン・LPG・CNGの走行キロ・燃料消費量はともに減少
これは燃料費が高騰している影響も少なからず有ると思われるが、とりあえずこの令和4年度(2022年度)版の統計を元に話を進めていこう

統計から見る燃料自動車の平均燃費

まず燃費だが、ガソリン車で12.972km/L、軽油車で4.824km/Lとなっていて、これは前回のガソリン12.508km/L、軽油4.671km/Lより高く(燃費が良く)なっている
日本の自動車保有台数*1は2023年3月末時点で乗用車6195.3万台、貨物車が1451.6万台、乗合車(バス等)が21.2万台あるが、それらの平均と考えるとかなり良い数値に思える

ガソリン・軽油の総エネルギー量

資源エネルギー庁の発表しているエネルギー源別標準発熱量*2によれば、ガソリン1Lあたりの真発熱量(低位発熱量)*3は31.32MJ/L(プレミアムガソリンで31.80MJ/L、レギュラーで33.25MJ/L)、軽油で35.77MJ/L

油種 総発熱量(高位発熱量)(MJ/L) 真発熱量(低位発熱量)(MJ/L) 真発熱量電力換算値(Wh)
ガソリン 33.36 31.32 8,700
プレミアムガソリン 33.75 31.80 8,850
レギュラーガソリン 33.31 31.25 8,680
軽油 38.04 35.77 9,936

1kWh=3.6MJなので、ガソリン1Lのエネルギー(真発熱量)は電力換算で8,700Wh、軽油1Lでは9,936Whに相当する
が、もちろんそのエネルギーのすべてが走行に使われているわけではない
今の技術では正味最高熱効率はガソリンで51.5%、ディーゼルで50.1%にもなるらしいが*4、今走っている内燃機関自動車の熱効率の平均はどれぐらいになるのだろうか

ICEとEVの効率の比

内燃機関自動車の熱効率の平均を出すのは難しそうなので、ICEとEVの効率の比を考えてみる
ガソリンとBEV、両方の設定がある日産デイズ/サクラと三菱ふそうキャンター/eキャンターの燃費と電費を比較し、ガソリン車とディーゼル車それぞれの燃料消費量と、それぞれをEV化した場合の電力消費量の比率が分かれば、ICEをすべてEVに置換したときの必要電力量のごく大雑把な概算を出すことができるはずである
まずICEのデイズ(ノンターボ・2WD)のWLTC燃費が21.2km/L、EVのサクラのWLTC電費が124Wh/km
距離1kmあたりのデイズの燃料消費は0.04717L/km
ガソリン1Lあたりの発熱量を8,700Whとして8700x0.04717を計算すると410.3Wh

車種 燃費/電費
デイズ 410.3Wh/km
サクラ 124Wh/km

デイズの燃料消費量を電力に換算したものとサクラの消費電力の比は

124 / 410.3 = 0.3022...

約30%


同様にeキャンターとほぼ同車格のキャンター(2WD・標準キャブ・4t積・車両総重量6.845t)の重量車モード燃費は8.60km/L、eキャンターの電費(JE05)が1.92km/kWh
距離1kmあたりの燃費/電費はそれぞれ0.1163L/km、520.8Wh/km
軽油1Lあたりの発熱量を9,936Whとして9936x0.1163を計算すると1,155.5Wh/km

車種 燃費/電費
キャンター 1,155.5Wh/km
eキャンター 520.8Wh/km

キャンターとeキャンターの燃⇔電比は

520.8 / 1155.5 = 0.4507...

約45%

トラックの場合の燃⇔電比率が高く出るのはディーゼルエンジンの効率が高いからだろうか、それともEVトラックの電力効率が乗用EVよりも低いせいだろうか

燃料消費量から必要電力量を推定してみる

まずガソリンの燃料消費量が438.57億L(43,857千kL)、燃⇔電比30%とすると

43,857,000,000L x 8.7kWh x 0.3 = 114,466,770,000kWh

約1,144.6億kWh

走行キロ5,688.99億km(568,899百万km)で割ると201.2Wh/km(4.97km/kWh)


軽油が消費量245.89億L(24,589千kL)、燃⇔電比45%として

24,589,000,000L x 9.936kWh x 0.45 = 109,942,336,800kWh

約1,099.4億kWh

走行キロ1,186.17億km(118,617百万km)で割ると926.8Wh/km(1.08km/kWh)

まとめ

前回の推計では、ガソリン車と置き換えたEVがすべて日産リーフ並みの電費(155Wh/km)なら必要電力量は961億kWhと仮定していたが、今回の統計を元に同じ計算をすれば881.8億kWhということになる
燃料消費量を元にした今回の概算では1,144.6億kWhと、それに比べ29.8%ほど高い数値になった
計算上の推定電費201.2Wh/km(4.97km/kWh)はそれほど非現実的な数字というわけではないが、ネット上で散見される各種EVの電費報告で5km/kWhを切るものは見かけないことを考えると、実態としてはもう少し低い(良い)数字になりそうではある
今回、日産サクラのカタログ数値から燃⇔電比を30%と計算したが、ガソリン燃料自動車全体の熱効率の平均は実際にはもう少し低いのかもしれない


また今回は、前回は考慮しなかった軽油の分の電力量も出してみたが、これはすべての軽油を使用する車両がトラックであるという前提で計算している
しかし実際には軽油で走る乗用車もあるのでその分正確さには欠ける
ただ統計上の燃費は軽油で4.824km/Lであるから、軽油の消費量のほとんどはトラックやバスなどの輸送手段に用いられると想定してもそれほど不都合とは思われない

トラックの場合の燃⇔電比45%という数字は、推計の方法も含めそれほど信頼のおけるものだとは考えていないが、その数字で軽油を電力換算した場合の必要電力量1,099.4億kWhは思った以上に大きい
仮に燃⇔電比が30%だったとしても733億kWhである


前回も言ったように日本の発受電電力量は約10,000億kWhであるから、ざっくりガソリンで1割、軽油で1割、合わせて2割に相当する電力が必要、ということになってしまう
推計方法がいい加減なのでもちろん正確ではないが、だとしても「現在燃料を用いて行っている輸送をすべて電力に置き換えた場合」の概算としてそれほど荒唐無稽であるとも思われない
多少上下するにしても受発電電力量全体の15~20%程度の電力は必要になるのではないだろうか


ちなみに令和2年度の鉄道統計年報*5によれば、鉄道全体の消費電力量の合計は165.3億kWhである

米軍のNGSW(次世代分隊火器プログラム)

次世代分隊火器プログラム - Wikipedia
Next Generation Squad Weapon - Wikipedia

ちょっと調べてたけど、NGSWで採用された6.8x51mm (.277 Fury) ってこれ中間口径弾薬というより実質的に7.62mm回帰だよな
むしろ若干ハイパワーというか

.277 FURY弾 - Wikipedia
.277 Fury - Wikipedia

リム径はほぼ同じで薬莢長は全く同じ(51.18mm (2.015in))
弾丸全長は6.8x51mmの方がわずかに長いか

- 6.8x51mm 7.62x51mm 5.56x45mm
弾丸径 7.06mm 7.82mm 5.69mm
リム径 11.99mm 12.01mm 9.60mm
薬莢長 51.18mm 51.18mm 44.70mm
全長 71.76mm 69.85mm 57.40mm
最大圧 550MPa 415MPa 430MPa

7.62x51mm NATO弾の最大圧60,200psi (415MPa)に対して6.8x51mmの最大圧は80,000psi (550MPa)
高い薬室圧力に耐えるために真鍮製のケースとステンレスのリムをアルミワッシャーで結合したハイブリッド薬莢になっている
つまり7.62mm NATO弾の口径を少し小さく(弾頭を小さく・軽く)して火薬のパワーを増やした感じか?

以前にも6.8x43mm SPC*1って中間弾薬があって、これはどっちかっていうと5.56mm NATO弾を大口径化して貫通力やストッピングパワーを高めようという感じだったが結局採用・普及はしなかった

\ 6.8x43mm SPC 5.56x45mm NATO
弾丸径 7.06mm 5.69mm
リム径 10.72mm 10.72mm
薬莢長 42.57mm 44.70mm
全長 58.80mm 57.40mm

要求仕様の「制圧距離3,900ft (1,200m)」っていうのが良く分からないな、有効射程とも最大射程とも違う概念だ

5.56mm弾に比べて携行弾数は減って重量も増えるけど、(ベトナム戦争の頃とは違って)ある程度訓練の行き届いた兵を前提として良いなら、(特にアフガニスタンの山岳地帯のような長いレンジでの交戦において)小口径弾を連射でばら撒くより精度の高い強力な単射の方が制圧効果として有効っていう運用思想の大転換、というか大回帰だ


新しい射撃統制装置もトライアルされてて、ロングレンジでの射撃精度を高めるために新しい射撃統制装置(弾道計算付きの光学照準器+レーザー照準アタッチメント)も同時に制式化してるんだけどこれがけっこうすごい
というかこれが次世代分隊火器のキモだな
あとサプレッサーが標準になってるのも大きな変化だな


倍率1~6倍の可変倍率でターゲットまでの距離測定、方位表示、弾道計算、ターゲットへのマーキングと分隊内での共有?までできるの?やばすぎ
5.56x45mm弾とか7.62x39mm弾の旧世代火器が相手だとアウトレンジから一方的に制圧できちゃうぞ


おそらく5.56mm弾と大量にあるM4も無くなるわけじゃなくてPDW的な運用とか、クロースレンジでの作戦とか、状況で使い分けるんじゃないかな


で、6.8x51mm弾を使うXM250の上位に、既存のM240 (7.62x51mm)とM2(.50 BMG)の中間的な.338ノルママグナム弾*2を使用するSIG MG338と、50口径のBarrettの置き換えで同じく.338ノルママグナムを使用するMRAD*3が既にSOCOMが発注済みらしく、クロースレンジでは5.56x45mmか.300 BLK*4を、通常レンジでは6.8x51mmを、それ以上のレンジには.338ノルママグナムか.50 BMGという使い分けになっていくんだろうか

これで制式拳銃・制式ライフル・分隊支援火器が全部SIG Sauerになったわけで、これまでのFNとの儚い蜜月が完全に終わって米軍はこれからSIG Sauerとどっぷり深いお付き合いをしていくつもりっぽい


しかし7.62x51mm NATO弾相当の威力が欲しかったならSCAR-Hでも良かったような気がするんだが7.62x51mm or SCAR or FN製を採用したくない積極的な理由があったんだろうか
7.62x51mmの有効射程が800mとして、それを超えるレンジでの交戦を想定しているということか
5.56x45mm弾のパワー不足はかなり前から言われていたことではあるし、「より強力な弾を」という要望は分かるとして、そこから7.62mmと5.56mmの中間ではなく、一気に7.62x51mm弾を超えるパワー / レンジという要求になるのがすごいなと