花見

去年も誘われたけど行かなかった花見に行ってきた
桜、すごい、桜ってまじすごい
なんだろう…およそ「花」と呼ばれるすべての花とはあまりにも違いすぎている
あれはなんというか、「現象」だな
満開の桜の中に立って桜吹雪に包まれているとまるで異界にいるようだ
「俺死んだのかな」とすら思う。そうなのかも知れん
だからあれは花というよりなんというか「彼岸」みたいなものだ
生と死の狭間。境界。そしてそこで行われる酒盛り
だから桜は「死」を連想させるのかも知れない


あれは写真にできない
絶対に映らない
だから写真はない


考えてみれば、地震津波を起こし、たくさんの人の命を奪ったのも自然の力なら、こうして桜を花咲かせるのもまた自然の力
こうして酒酌み交わしても、死んだ人らの帰るじゃないが、せめてもの手向け、飲み飲み飲んで地鎮め魂鎮め、浮かれ行く世に降る夢見草
なんだかわけわからないことを口走ってしまった…