進撃の巨人一気読み

内容激薄なので一気に読める
画力の無さは言うまでもない
特に最初はひどい

といってプロットもそれほど面白くもない
1巻で切ってしまう人も多いだろうし、それも無理もないことではある
話が進むにつれて画もこなれて徐々に見れるようになっていくものの、登場人物が多いわりにキャラ設定と描き分けが甘く「誰だっけ」になりがち
このマンガの面白さはある種Webマンガ的というか世界観の奇抜さと設定を小出しにしていくところ、あと登場人物の過剰なまでのウェットさと、それに反比例するかのような命の軽さ
物語りの構造自体はきわめて薄っぺらいが極端に残酷な世界を設定し、登場人物をどんどん殺していくことでそれを補っている
キャラクタドリブンというよりシチュエーションドリブンか
どちらかといえば箱庭を上から眺めるような物語作りである


以下ネタバレ
個人的に「外の世界」が明かされる直前あたりが一番面白く、だいたいの説明が終わって以降の回収フェーズはやや退屈
あとはオチをどこにどう持っていくかということになるがそこは最終巻を待ちたい
壁の中に巨人が埋まっているあたりの「?」という感じはとても良い、よくもそんな設定を思いつくものだと思う
だが外の世界に近代国家が存在すると分かってしまうとやや興ざめというか、かえってスケールダウンしたように感じる
「魔法によって作られた兵器としての巨人」とか「100年間封印された巨人を目覚めさせる」とか普通にネタバラシすれば設定としてあまりにも安っぽいわけだが、ネタバラシまでこれだけの巻数引っ張り、登場人物を大量に殺すとなにか壮大な秘密めいてくる、というのは他の作品でも使えそうな手法だなと
進撃の巨人」のタイトル回収にやたら時間かけたのもよかった、どうせ後付けだろうが無理やりながらもなんとか収まってはいる