パッセンジャー

アンディ・ガルシアがものすごくもったいない使われ方をしている
アンディ・ガルシア最近そういうの多いな
監督はノルウェー出身のモルテン・ティルドゥム(『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』)


以下ネタバレ


SF版タイタニックというか『流されて』というか『青い珊瑚礁』というか
ラブロマンスに紛れてあまり目立たないが、ジェニファー・ローレンス演じるオーロラとクリスプラット演じるジムとの間には階級の壁があり、かたや巨額の旅費の代わりに賃金の一定額を生涯に渡って支払わなければならない労働者階級の男、かたや"選ばれた人間"として搭乗するセレブリティの女、と、本来であれば出会うことのないはずの2人だった
男視点からすると「死ぬまで自分1人しかいない世界で見知らぬ高貴な女を1人道連れにする」という話でもあるし、女からすれば「本来送るべきだった人生を見知らぬ下層階級の男に一方的に奪われた」という話だが、なんやかやあってなし崩しに2人は結ばれ末永く幸せ暮らしましたとさ、というご都合主義的な結末ではある
ただまあクリス・プラットはイケメンだし?ジェニファー・ローレンスは魅力的であるので「まあいいか」となってしまう
ここはキャスティングの妙と言うべきだろうな


限られた宇宙船の中とは言え、世界を2人占めというのはある意味夢のような生活なのかもしれない
その後の2人がどう生き、どう死んだのかに関しては描写がないが、喧嘩したら最悪な環境に変るのは間違いがない