ええ話や…

ケッチに乗ってると・・・:Dax Hondaレストア日記:So-netブログ
より

ケッチに乗ってると色々な人が寄ってくる。
彼らの中に何かがフィードバックしているのは確かだ。
何故なら寄ってき方がハンパないのだ。
まるで旧友に思いがけず再会したかのように全開の笑顔で近寄ってくる。
家の前でエンジンをかけると近くの工事現場のオッサンが近づいてくる。
「いやーケッチの音したからさぁ!見にきたら金色だしSSじゃないでしょ?ケッチの音だも〜ん!」
このオッサンにはケッチのサウンドが染みついているらしい。
街に走り出せば信号待ちで見知らぬサラリーマンが両手を広げて走ってきた。
イキナリなのでかなりビビッって思わず立ちゴケしそうになった。
「なっつかしいね〜!!」
全く見覚えの無い顔だ。僕じゃなくケッチと再会したようだ。
「乗ってたんですか?」と聞くと嬉しそうに10回ぐらいうなずいた。
首都高に乗る。いきなりクラクションを鳴らされた。
ふと横を見るとヤクザっぽい方がセルシオで横付けにしてる。
僕のケッチはロケットカウルもついてないし、集合管すら入れてない!失礼は無いはずだ!
「なんなんだよ〜こわいよ〜」
窓を全開でこちらを見てる。しかも表情は無表情だ。なおさら意味が解らない。
目が合ってしまったのでチョコっと会釈すると親指を立てて走りさっていった
グッドラッグだ!アニキ〜!中指じゃなくて良かったぜ。


このように当時乗っていた方々はケッチを見ると熱いものがこみ上げるようだ。
きっと大好きだったのだろう。若かったのだろう。これに乗って悪さをいっぱいしたのだろう。
素敵なバイクだと思う。彼らの思いには勝てそうもない・・・