2015 MotoGP 第1戦カタールGP MotoGPクラス

MotoGPクラス

予選ではドヴィツィオーゾ1分54秒113の好タイムでポールを獲得。ドカティがアプリリアから引き抜いたジジ・ダッリーニャもこれには大喜び
やはりワークスチームより1段ソフトなタイヤを選べる分、一発の速さはドカティのが上か
というよりデスモセディチGP15の出来はかなり良いようでヤマハの新型R1よりあきらかにトップスピードが速い。また課題だった曲がり難さがかなり改善された模様
カタールのメインストレッチでのトップスピードがドカティ350km弱に対してヤマハがそれより10km/h、スズキのマシンが20km/hぐらい遅い。トップスピードはホンダと遜色ないレベルにまで仕上がっている。しかし本戦では22周にわたって走行することもあり、予選ではみられなかった耐久性を不安視する声もあった
グリッドは1stドヴィツィオーゾ、2ndに「このコースは得意じゃない」と言っていたダニ・ペドロサ、3rdは3連覇がかかるマルク・マルケス、4thイアン・ノーネ、5thヨニー・エルナンデス
ロレンソは6番手、ロッシは8番手からのスタート


レースはドカティ勢が良いスタートを見せ、ドヴィツィオーゾがホールショットを決めた
1コーナー、マルク・マルケスは集団に進路を塞がれるカタチで行き場を失い大きくオーバーラン。ヨニー・エルナンデス?も強引にインに入っていったロレンソに弾き出される格好になってオーバーラン
ドヴィ、ロレンソ、イアンノーネにエルナンデス、スミスが続く。ロッシは8番手、マルク・マルケスは最後尾の25番手
2周目、「自分の方が速い」と見たのかロレンソがやや強引に前に出るとレースを先導。彼が強いとき特有の集中力でキレたライディングを見せる
最後尾まで順位を落としたマルク・マルケスは3周時点で10台以上を抜いて12位まで順位を戻す
中盤、先頭集団のペースが速く、このままでは追いつかないと見たロッシがペースを上げてイアンノーネを追走。1分55秒267のファステストラップを出すとやがて先頭集団に追いつく。これでロレンソ、ドヴィ、イアンノーネ、ロッシという集団に。ロレンソとドヴィは順位を入れ換えながらもどちらも決定的な差をつけられない
マルク・マルケスエスパルガロ兄弟、カル・クラッチローを抜いて8番手を走行、ブラッドリー・スミスとヨニー・エルナンデスにはやや手こずったがなんとか抜いて6番手、さらにチームメイトのペドロサも抜いて5番手。
終盤、イアンノーネとマルケスの差は4秒前後で一向に縮まらない。マルケスはここまで追いついて来るのにタイヤを消耗してしまったのだろう。何度もペースアップを試みるがドカティ・ヤマハの4台もかなり良いペースで回っており追いつくことができない。ここでマルケスが350.5km/hのトップスピードを記録

レースは残り3周となったところでロッシが仕掛ける。ブレーキングでドヴィの前に出るとそのまま先頭を走行。ロレンソはヘルメットの内張りが下がってきて視界が塞がれるというトラブルでやや失速、イアンノーネにも抜かれて4番手
コーナリングセクションはあきらかにヤマハの方が速いが、トップスピードに勝るドカティがメインストレッチで差を詰め、それをまたヤマハがインフィールドで引き離す、という展開が繰り返される。
最終的にロッシが逃げ切り優勝。ドヴィツィオーゾもかなり良い走りを見せたがロッシを抜くことができず2位。イアンノーネ3位とイタリア人が表彰台を独占。終わってみればMoto3、Moto2につづき、MotoGPでもスペイン人が誰も表彰台に上っていないという結果になった。
4位ロレンソ、5位マルケス、6位ペドロサ、7位ブラッドリー・スミス、8位カル・クラッチロー、9位ポル・エスパルガロ、10位ヨニー・エルナンデス
前年総合15位のエルナンデスはかなり良い結果と言えるだろう
スズキのアレイシ・エスパルガロは11位、マーベリック・ビニャーレスは14位とまずまずの健闘
マルク・マルケスはレース終了後かなり悔しそうな表情を見せた