岳-ガク-

岳 -ガク- Blu-ray通常版

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冒頭の遭難

「そんなとこでアイゼン外す奴なんていねえよ!」っていう突っ込みは置いておくとして、ここまで深いクレバスがあるんですねぇ日本にも…

人1人背負っての垂壁登攀

ここでとんでもない超人だということがわかります。人間背負ってアイスクライミングとか普通無理。
そして謎のロープ。遭難者を確保しているロープはどっから垂れてる?
スノーバー一本で支えてるのでもしうっかり墜落して衝撃荷重を与えてしまうと抜けるか曲がるかするかも知れませんね。なにせ人間2人分ですから
安全を考えるとロープあるんだから遭難者に結びつけ、単独で登り返したあとで引き上げシステムを組んだ方がいいような気がするんですが、ていうか普通そうするけど、まあ別に県警がやってるわけじゃないし時間的に猶予がないという判断なの?かな?まあいいや

長澤まさみの謎のソロクライミング、そして消えるロープ

まずロープからのセルフビレイをミニトラクションで取ってるんですよね。一応ペツルのマニュアルにもその使い方は載ってるけど、4〜5kNでロープずる剥けになるし、いくらトップロープとは言ってもこういう用途にはお勧めしないです俺は。9mm以上のロープなら係数1の墜落でも止まることにはなってるから(ペツル公式では10mm以上推奨)まあいいっちゃいいんだけど。
そしてなぜかわざわざハーケン打ち込んで謎のセルフビレイ。ん?そのロープはなんのためにあんの?
さらに登りきったところでトップロープしてたはずのロープが消滅。その後に遭難したパーティーが垂らしてたロープもなぜか消滅。落ちた男はなぜかロープに繋がってなくて、これは落石でロープが切れちゃったって状況なのかな?かな?
その後にきた小栗旬もてっきり上から来たんだと思ってたら下からで、「おまえもフリーソロかよ!」て心の突っ込みが押さえきれない。ていうかどこの壁か知らんが上から来い。

回想シーン、おまえのロープはどこいった?

パートナーが墜落、なんだけど、これはパラレル?なんで同時登攀してんの?しかもセカンドのはずの三歩がなぜかプロテクションをセットしてるしそれ誰が回収すんの
トップもなぜかロープなしで落ちてくるし、お前のロープも落石で切れたのか?ひょっとして

長澤まさみ謎のダイブと無能の極み

まあスリング切って遭難者の元に戻る、その判断自体疑問だけどそこまでは許そう。なぜか「お前のこと認めてやるぜ」的敬礼をして去っていく渡部篤郎もまあ許そう。しかしお前なんで二人そろってクレバスに落ちてんだよ?しかもまたクレバスかよ?どんだけクレバス好きなんだよこの脚本書いた奴ぁ

なぜか割れない氷とあっさり切れる足

あのーピッケルってそんなナイフみたいに鋭利なものじゃないんですけど…ていうか斧じゃないんだからいくら壊死してたって人間の足なんか無理無理
それ以前にその氷が崩れなさすぎておかしいだろwいくらガッチガチのブルーアイスでもさんざんぶっ叩いたら少しぐらいは割れるぞ?どんだけ力無いんだ長澤まさみ
そのくせなぜか足はあっさり切れてるし
しかもザック持ってんだから足切るより前に水飲ますとか食料出すとかお湯沸かすとかしようよ。そもそも持ってないのかも知れないけど、だったらお前何しにここ来たんだよ!
そしてまさかのシングルピッケルしかも人間背負ってという超人技が繰り出されるのかと思ったら、まさか一手も出せずに固まっていやがるとはね。まさかまさか。ははは。ほんとにギャグだわ。ていうかお前何しにきたん?マジで?
遭難者1名だったのがこっから遭難者2名に
まじやっかいこいつ

最終奥義バーティカル・リミット

まさかのジャンピングダブルアックスダイノ。ていうかお前足怪我しとったんちゃうんかい!
バーティカル・リミットなんて山岳映画界きっての超絶ドタバタスラップスティックコメディ映画へのオマージュを忘れないなんて、この演出考えた奴も相当なあれなのは間違いないですね。むしろこれはあれか?「この映画は全部ギャグですよ」っていうあれなのか?メッセージか?


というわけで、最初から最後まで笑いどころと突っ込みどころしかないまさに日本版「バーティカル・リミット」の称号を得るにふさわしい傑作コメディ映画でした。ただ笑いの質がちょっとシュールすぎるんじゃないかとは思いますね。「"面白くない"のが面白い」的な笑いはちょっと僕には難解すぎましたね。
あと渡部篤郎のセリフが聞き取りづらい。もっとはっきりしゃべれお前。それでも役者か!
長澤まさみの祈りのポーズ、今度誰か背負って真似してみようかと思います。あとピッケルで足が切れるかどうかも実験してみないとね(豚の足かなんかで)
一緒に観ていた同僚は普通に感動したって言ってたので山屋もそうでない人も楽しめる一本だと思います。死ね