ゲームは映像メディアの主流になるか?

と、つまり映画やテレビ、既存の映像メディアを超えることができるか?ということを考えてみたい
映画のインタラクションを高める手法ってさまざま考案されて、つい最近もドイツの映画で客席の携帯電話からスクリーンの中の登場人物とコンタクトしてストーリー展開を決定するみたいな話あったよね?で、それって結局その方向に進化させていけばゲームになるわけさ。で、映画だと2時間しか楽しめないし、小説や漫画でも1冊だったらせいぜい1週間とかそれぐらい?でもゲームならそれこそ1年とか平気で遊べるよねっていうのもあって、かつて映画といえば総合芸術と呼ばれたけれども、いまやゲームこそが総合芸術を冠するにふさわしいメディアなんではないのと思ったりするわけです。


ただ映画との比較でいうと、たとえばHalo3っていう化け物みたいに売れまくっててオンラインで100万人とかプレイしてるタイトルがあるんですが、そのHalo3でさえ1000万本ちょいですよ正確な数わかんないけど。1000万ぐらいのオーダーですよ

Resistanceの1と2、アンチャーテッドの1と2、Killzone 2とGod of War IIIのセールスを合わせた数より売れてる

Aaron Greenberg氏が「Halo 3」のセールスについてソニーの独占タイトルを揶揄する刺激的な発言 « doope! 国内外のゲーム情報サイト

と言われてるHalo3でもそれぐらい。
これが例えば『千と千尋の神隠し』だと動員で2350万。ほぼ倍。それも日本だけで。『アバター』だと興行収入で27億ドル?2500億ぐらい?動員で1億弱。興収ベースでだいたい3倍から4倍。動員ベースだと10倍弱。『風と共に去りぬ』だと動員が2億人で20倍とかなんだよね

例えばゲームが1本あたり7千円とするじゃないですか。ゲーム人口が1千万人として,全員が買ったら700億円です。ひゃっほー。
……そんな簡単な話では無いのは皆さんご存知の通りですが,ここで言いたいのは「上限が決まってる」と言うことです。700億以上かけてゲーム作っても,絶対700億以上は儲からないから赤字ですよ!(当たり前)

【島国大和】ハリウッド方式の洋ゲーに“先”はあるのか? - 4Gamer.net

ていうのはまさにその通りで、上限が決まっちゃってるっていうか映画とかと比べるとやっぱ桁が一コ少ない。世界で1000万ていってもやっぱその程度なわけ。日本のドラマより少ないの数だけでいったら。
ただね携帯ゲームがバカ売れしてるっつったって市場規模は日本全体でも1000億行かないぐらいだから、携帯の普及率と比べたらユーザー数ってすごい少ない。だってXbox Liveとかオンライン1000万人超えてるんだよね*1。これ例えば年間5000円として年に500億?繋ぐだけで。まあ悪くないけどそれだけじゃなくて、世界で1000万人が言語関係なしに集まって遊べるってすごいことだよなとも思うわけさ。そんなメディアってなかなかないでしょ?だからまだゲームって映画とかテレビに比べたら主流のメディアじゃないけどせめて世界で億のオーダーに乗るようになったら、日本だけで1000万とかのオーダーに乗るようになったら、100匹目の猿じゃないけど、映画を超える主流のメディアになるんじゃないかなーとか思うんだけど。そうしたら、たとえば2000円で2時間ぐらい楽しめるゲームとかって出てくるかもしんないし


映画で感動することって普通にあると思うけど、ゲームでも同じように感動ってできると思うのね。ただHalo3でもそうだけどゲームとしてのバランスを考えると、感動の部分はやっぱちょっと抑えなきゃいけないから、そこんとこどうなんだろうなとは思ったり。最近見た中だと、やってないけどPortalとかすごくプロットが良かったなぁとか。映画みたいな「ビジュアル」じゃなくて映画みたいな感動?とかなんだろう映画以上のなにかを作れる可能性ってあると思うんだよな、すっごく。ノベルゲームとか近いと思うけど、そういうんじゃなくてたぶんいまあるのとは違う何かが必要なのかも知れない。今あるタイトルでいうとFallOut3とかが一番近いのかな。オープンスペースで、なにやっても良くて、順番も特に決まってないみたいな。その中でプレーヤー自身がストーリーを生み出していくっていうカタチ。


だからゲーム作ってる人たちに言いたいのは、ゲームって映画を超えるというか既存のあらゆるメディアを超える可能性があるんだから、やっぱそこを目指して欲しいなと。釣竿売るのはワリの良い商売かもしんないけど、どうせ売るなら1億人に売れる釣竿を目指して欲しいよねと。感動のあまり2000円の釣竿買っちゃうみたいな、そういうゲームを俺は見たい。