Halo:Reach発売にあたり箱○FPS界隈雑感

Halo3クラスタのニコ動での強い盛り上がりというのはほぼ感じられない
ニコ動のオンラインマルチ動画におけるHalo界隈のクラスタはほとんど育たなかったわりにCoD界隈のあの盛り上がりようはなんだったのだろうとか考える。もちろんMW2の異例のヒットによる人口増加とかタイトルリリースとニコ動クラスタ全体の盛り上がりにおける相関とかFPS全域における若干の盛り上がり傾向とかも影響あるだろうがそれだけでもない気がする。CoD4にはじまりMW2のヒットで2ch晒しスレ周辺の盛り上がりとともに加速したNiCoD界隈は、NiCoD祭2あたりをピークにして投稿者同士の馴れ合い傾向にシフトし、ともすれば投稿者同士がじゃれあっているのを視聴者が眺めるみたいな構図を諸所で生んでいるのも確か。
同時に特にPS3プラットフォームに顕著な新参投稿者の加速度的な増加もあいまって急速にその飽和の臨界を迎えつつある。というより投稿数的にいってフォローの限界を迎えつつあるというべきか。たとえばNiCoD祭2では関連動画の総投稿本数は250本を超えており時間的にも興味の持続力的にもすべてを網羅するには余りに多い。その後PS3版NiCoD祭やPC版NiCoD祭を迎えはしたものの盛り上がりの面では失速したという印象は免れ得ない。たんに私自身の興味が薄れたと言った方がいいのかもしれないが…
反面でTwitterなどニコ動外で投稿者同士のつながりを増し、投稿者の一部はニコ生やUstに活動の力点を移している。垂れ流し配信とそれに群がる少数の視聴者という構造が村社会を形成し、教祖化と信徒化というかつてどこかで見たようなカルト傾向を辿るのもある種必然なのかもしれない。それが良いとか悪いとかは別にして。
来月行われるはずのNiCoD祭3も後から眺めればあれがCoD界隈における葬式だったと言う日が来るのかも知れないが今のところそれは誰にもわからない。
そこへ来てのHalo:Reachのリリースと、それより2ヶ月遅れという微妙にして絶妙なタイミングでのBO発売を控えている現状を眺むるに「Halo3->MW2->Reach」と自然に流れる箱○FPSゲーマークラスタとMW2から参入した新参クラスタとの間の微妙な温度差とか、「Halo3->MW2」と来たけれどHaloシリーズとは微妙な距離を保ちつつBOリリースやむしろPCゲーを指向する純粋競技FPSクラスタの動向とか、BOに対するないものねだり的な期待値の高まり具合とかをわりと面白いなと感じて見ている。
蛇足だがMW2経由Halo3未経験者の立ち回りで気付いたこと

  • 無意識に「待って」しまっている
  • 縦の動き、垂直方向の動線を意識できず平面的に動いてしまっている
  • ジャンプを使わないかジャンプの感覚が掴めてない
  • 動きながらエイムせず立ち止まって的になる
  • グレ投げができないか下手
  • シールド剥がすという概念が掴めてない

MW2の平面的な立ち回りからHaloシリーズの3次元的な立ち回りへの転換が難しいようである
特に、体力の違い=攻撃力の相対的低下による立ち回りの変化に対するとまどいが強く感じられる
攻撃力低下が何を招くかというと

  • 数的有利が強く働く
    • 個人プレー->チームプレー
    • 裏取りの無意味化

であり、芋行為や待ち行為は設計において無意味化されている。
体力設定やマップ設計がプレイヤーの振る舞いに与える影響の違いを観察するのはそれはそれで面白いし、それらがプレイヤーの感じる「面白さ」の違いにどうつながっていくのかを考えてみるのも面白い。またMW2で批判の高かったグレラン厨や角待ち・芋砂行為が、そもそもゲームの設計において許容され促されるものであり、それらへの批判がいかに的外れであったか、2chとニコ動というオンラインのユーザ全体からすれば極端に狭いコミュニティのローカルルールによってそれらの行為を縛ろうとすることがいかに無意味であったかということも良くわかるのではないだろうか。だが冒頭の話に戻って考えてみるとそれこそが、つまりその設計の違いこそが、両者の盛り上がりに違いをもたらした要因なのかも知れないな。ゲームの設計構造が、ゲーム外における盛り上がり度やコミュニティ形成にそれほど大きな影響をもたらすとするならば、それは結構すごいことなのかもしれない