IEDとEFP

IED

=即席爆発装置、Improvised Explosive Device
要は自動車爆弾だが自動車に限らない。地雷、ブービートラップのような仕掛け罠。


ハンヴィーの先頭についてるのがIEDジャマーかな?有線起爆なので効果がなかったようだ


正義なんてどこにもねえなしかし

EFP

=爆発成形侵徹体、Explosively Formed Penetrator
自己鍛造弾とも

基本的な原理はモンロー/ノイマン効果による従来の成形炸薬弾とは全く異なり、爆薬レンズによる平面爆轟波とマイゼン・シュレーディン効果による爆轟波の集中による圧力で、ミズネ・シャルダン効果によって爆発成形侵徹体が形成される。有効射程は直径の一千倍程度と言われている。

自己鍛造弾 - Wikipedia

モンロー効果は逆円錐形に成型した炸薬のエネルギーが衝撃波の反射によってレンズのように一点に集中する効果。ノイマン効果はその円錐に薄い金属製のライナーをかぶせることによって貫通力を高める効果であわせてモンロー/ノイマン効果と呼ばれる。マイゼン・シュレーディンミスナイ・シャルディン効果*1は金属などのプレートに塗りつけた厚みの薄い炸薬のエネルギーが反射して一方向にすべて向かうという効果(プレート効果)。ミズネ・シャルダン効果は薄い皿型の凹面に成型した炸薬が薄い金属製のライナーを弾頭形状に成形する効果。

爆轟の圧力によってライナーのユゴニオ弾性限界を超える二万メガパスカルの圧力が生じると、金属ライナーが爆轟波の進行方向に沿って絞り込まれるように変形していき、圧力から解放されたライナーは弾丸状の形状のまま目標に激突する

自己鍛造弾 - Wikipedia

爆轟とは爆発によるめっちゃ速い衝撃波でその圧力によって金属が流体のように変形するその臨界値がユゴニオ弾性限界というものらしい。熱によってドロドロに溶かすことなく強い圧力を加えることによって冷間成形することができる。爆薬加工というものの一種で、ようは爆薬レンズか。薄い皿型、凹面レンズのようにに炸薬を成型することで前面の薄い金属製のライナーが弾丸のような形状に加工されものすごい速さで打ち出されると。つまり冷たいけどドロドロになった超音速の金属が装甲に侵徹する
貫通力は直径と同程度。成型炸薬弾に比べ射程が直径の500〜1000倍と長いのが特徴。M1エイブラムズの側面装甲を抜いたとかいう報道がある。特殊な工程がいらず材料も安い。しかもHEATに比べ薄くでき、戦車砲への搭載は難しいが小型化しやすく持ち運びも簡単とゲリラ・テロリスト向きな方式ではある



この映像ではよくわからんな
乗員はたまったもんではないだろうが…


成型炸薬弾のメタルジェットって金属ガスじゃないんだな

爆轟が進行して金属の内張りに達すると、爆轟波によりライナーは動的超高圧に晒されユゴニオ弾性限界を超える圧力に達すると固体の金属でも可塑流動性を持つようになり、液体に近似した挙動を示すようになる。 これにより、融着体と呼ばれる金属塊となって前方へ超音速で飛び出していく。

一般に、高温高圧で金属が蒸発して金属蒸気が飛び出すと言う誤解があるが、 5000m/sを越える速度では爆発熱が金属材料に伝わるだけの時間が無いため金属は高温になることは無い。 メタルジェットは「高温の金属ガス」でも「高圧の金属ガス」でも無い。 メタルジェットは冷間で超音速で挙動する可塑性を持つ固体金属である。

モンロー/ノイマン効果 - Wikipedia

その原理は、接触したメタルジェットの運動エネルギーで今度は装甲との相互作用面がユゴニオ弾性限界を超える超高圧状態となり、装甲材自体の機械的強度は無視され、ほぼ液体として振舞う中、ジェットが突き進むためである。これは、装甲侵徹技術としてAPFSDS登場以前の運動エネルギー弾とは異なった威力を示している。

成形炸薬弾 - Wikipedia

でもHEATみたいに穿孔から熱風を吹き込んで中の乗員を焼き殺すってわけにはいかないか
砲身なしでAPFSDSより2倍近く速い弾頭を撃ち出す、と考えると恐ろしい兵器ではある

※2022/12/17一部追記・訂正