月曜日のユカ

月曜日のユカ [DVD]

月曜日のユカ [DVD]

ちょっと古い映画を引っ張り出してはオシャレ映画とか言っちゃう風潮が嫌いです。が、これもそんなオシャレ映画にカテゴライズされることが多い一本。しかしガールズ物としては『ひなぎく』『地下鉄のザジ』『女性上位時代』にならぶ傑作。オシャレ女子のバイブル。ああ、この頃の加賀まり子を永久保存しておきたい!
1964年といえば、映画が国民的に主たる娯楽、娯楽の王道として燦然と輝いていた時代であり、日活の黄金期であり、なによりも量産を求められた時代でもある。とにかく作れば客が来るという時代。この映画もご多分にもれず突貫をきわめて撮影された。なにせクランクインからクランクアップまでわずか40日あまり。そこからわずか1週間で編集を終え、その2日後には試写、その1週間後に封切りという速さ。クランクインから公開までたったの2ヶ月。撮影日数27日。往時の日活らしい仕事っぷりだ。これほどの短期間にこれだけの映画を作り上げるエネルギーが当時の映画界にあったという事実に驚愕せざるを得ない。
監督は『狂った果実』の中平康狂った果実も撮影はわずか17日)恋人役で中尾彬が出てくるが発音が悪くて何を言ってるのかわからない。母親役で北林谷栄。共同脚本に倉本聰。音楽が黛敏郎。撮影は山崎善弘。実に豪華だ。