で、だ

ナウシカ7巻に匹敵するぐらいおぞましい話だなこれ。メルヒェンて基本的におぞましいもんではあるけれども。つうかいろいろ詰め込みすぎだろJK。ほのぼの系ではぜんぜんないな。映画紹介に困るわけだ。つうかこういうラッピングを計算して?やってるとしたら、いかれてるぜパヤオ
つうわけで、さも無害でカラフルな御伽話に見せかけて世界中にまんまと毒を撒き散らしてる狂気の宮崎駿とそれをわかってて仕組んでる鈴木敏夫のいやらしさをおまえらもっと尊敬すべきだと思います。つうかヤンに比肩するほどの狂気が堂々と横たわってる日本のアニメの現実をおまえらもっと直視すべき。これはすごいことだぜ

以下雑感

色彩設計はまんまディズニーだと思う。海外市場を視野にいれた結果そうなったのかは良くわからんけど。宮さんらしい部分(特に船と古代魚関連)とらしくない部分が入り混じってるような印象。
所の声はちょっといただけない。が、宮さんはそのへん妥協する人ではない筈。あきらめたのか、狙いでやったのか…。まあ配役の時点である程度決まったイメージがあったんだろうが、それにしても…
あんのがリサの作画の線について言ってたことがやっぱりよくわからなかった、感覚として。
つうかあれだ、海水魚をいきなり淡水にぶちこむとか間違った知識を子供に植え付けていいもんなのかと


ひとことで言うと、「分裂症患者の夢」

追記

あんま分析的に映画を観るのは好きじゃないけど、物語の構造としては千と千尋よりもう一段複雑で、しかも入れ子になってる。そういう意味ではラピュタもののけなんてものすごくシンプルな構造だった。ただ、この物語の構造は論理的には破綻してるから頭で理解しようとすると混乱するはず。そういう意味で「分裂症患者の夢」と書いた。押井が「老人の妄想」と言ったのはある意味当たってる。序盤から最後まで小さな違和感が積み上がって、いろんな箇所に突っかかりを覚えるのがまともな感覚。だから「理解不能」「難解」という感想もあながち的外れではない。「深く考えずに楽しめる」なんてこたぜんぜんないんだからこの映画。ただし、細かい描写をつきつめて「あれはこれの隠喩でこれはあれの隠喩」なんて謎解きをするのは意味がない。言語化できない部分で感じることに慣れろ。言葉で語れることならアニメにする意味がないだろ。
だからまず、「物語の論理的整合性は保たれてるはずだ」「保たれるべきだ」という前提を外さなきゃならない。それができないとこの映画の本質にある狂気はわからない。この映画は「子供向けアニメ」に偽装されてるってことを理解しなきゃならない。
「この映画狂ってる」と感じたとき、この映画の底にある狂気に気付いたとき、その「狂ってる映画」が夏休みのファミリー向けアニメとして展開していることに衝撃を受けるだろうし、全世界でこれだけの興行収入を叩き出していることに恐ろしさを感じるはずだ。そしてその狂気が、すでに老境にさしかかったただ1人のアニメーターから生み出されていることのすごさ、それを支援するジブリというスタジオのすごさがわかるだろう。