だれにともなく補足

ていうよりそもそもお互いそんなにはっきりとした感情を抱いていたわけではないんだよね。もともと
「好き」というのとは違う。そういう意味でアシャ姐さんが俺のことを「好き」だったことはたぶん無いと思うし、俺だって無かった筈だ
じゃあ今もくもくと、もやもやと立ち上るこの感情がなんなのかと言われてもうまく説明はできない
というか、そもそも"あれ"から(というのは最初の遭遇とも言えない遭遇のことをはっきり覚えているのだが)15年目にして至ったこの関係からして、人に説明したところであんまりわかってもらえそうにないよなぁとは思うんだ。言うたら「セフレ」ってことになるんだろうけど、そういう言葉からイメージされるものとはまたこれ全然違う関係なわけだし(と思ってるだけかも試練が)
少なくとも、この15年の間、いろいろなことがありはしたけれど、そして肉体関係もそれっぽいことも特になかったけれど、お互いに「特別」な存在であり続けていたのは確かだし(向こうはどうだったかは知らないけど)、今でも「ただの知り合い」とか「同級生」以上の存在であるのも確か(とか言い出したら「我が同級生たち」はほとんどみんな特別ではあるんだけれど)
だからこそ、きちんとそれなりの距離を保ってきたつもりだった
うかつに近づいて、すべてを失ってしまうのは考えるだけでも恐ろしすぎたし、実際のところ、他のものはいままでにすべて失ってきてしまったわけだし
もっと、そこんとこを(うまく言えないなりにも)ちゃんと相手に伝えておくべきだった、というか伝えられる状況になったら伝えるつもりではいたんだけれど、姐さんの方の年齢的なリミットの方が先に来てしまったよね、という
いやきもいな、きもすぎる
どこまで自分に都合の良いことを考えているんだこいつは…


まあだからって昔に戻ってやり直したいとかいうことはさらさら思わんけど
あれ、や、これ、や、あんなこと、や、こんなこと、もすべて良かった、とは言わないけど、それもこれも全部ひっくるめて、混じりあって今に至ってるわけだし、どれかひとつをひっぺがしたりくっつけたりして再構成できるようなもんでもないよね、たぶんね
消し去りたい思い出のひとつやふたつやみっつやよっつないわけじゃないけど、消し去りたくない思い出だって両手の指じゃきかないぐらいあるわけだし


いかんなぁ…
過去なんて振り返ったって良いことないですよ