たいした問題じゃないが

たいした問題じゃないが―イギリス・コラム傑作選 (岩波文庫)

たいした問題じゃないが―イギリス・コラム傑作選 (岩波文庫)

20世紀初頭の英国の珠玉のエッセイが名人訳で読むことができる。素晴らしい。

取り上げられるエッセイストはA. G. ガードナー、E. V. ルーカス、ロバート・リンド、A. A. ミルンという当時の一流どころだそう。A. A. ミルンは「クマのプーさん」の作者としても有名。僕個人の好みでいうと、ロバート・リンドのエッセイがドンピシャだった。

諧謔とユーモアの効いたホンマもんのエッセイである。いくつかはどこかで見た気がしたのだが、どうもこのあたりは昔の大学受験の英語入試問題の頻出系エッセイだったらしく(昔は出題者も受験者も知的レベルが高かったのだ)、少し古めの大学受験参考書によく載っていたそうだ。邦訳は行方昭夫さんというサマセット・モームヘンリー・ジェイムズを訳した超名人である。ちなみに行方さんは学者・教育者としては既に引退されているようだ。

オススメ。

http://kashino.tumblr.com/post/109015206