なんか唐突に…

山登るってな気楽なもんで、荷物担いで移動して、ただメシ食ってりゃいいってんだからそりゃもう極楽って気分にもならあな。適度な運動とうまい空気。メシはそんなにうまかないが、眺めは良いし、金稼ぐために毎日汗流して働いてることを思や、楽で楽でしょうがないってなもんだ。

さくっとスルーして、山を登る、という行為、の、意味、とか、考えて、みたり、みなかったり、ハゲ、っが。

北アルプスといいましても大きくわけて小屋泊まりコースとテント泊コースとがありまして、小屋泊まりコースともなりますってぇと、これが一泊7,000円からってぇなんともびっくりなお値段がついております。まあ下界のホテルなんぞに比べりゃあそんなに高くもないとお思いでしょうが、山小屋ってのは大部屋相部屋と相場が決まっておりますから、ひとっ部屋に10人も20人も寄り合って寝るんでございます。そう考えますとそれほどお値打ちってわけでもないわけで。ただしテント泊コースと違いまして、風呂には入れますし、小屋といっても風やなんかにゃびくともしないしっかりした建物の中で眠れるってのは、風が吹きゃ飛んでっちまうようなテントなんぞの中で寝るのに比べりゃあ、天と地ほどの違いがあるってもんでございます。まあけしてひっかけたわけじゃあございませんがw
対しますところのテント泊コースはどうかってえとひどいもんで、なんせ自分の寝場所を担いでかなきゃいけないわけですから、当然荷物は大きく重くなる。風呂なんぞ山下るまではご無沙汰なもんで、当然臭くなる。テントなんてなそんな丈夫なもんでもござんせんから、ちょっと強い風のひとつも吹きゃ、テントの骨が折れるなんてこともざらでございます。
どこの山でも大抵テントを張る場所というのがございまして、テント場、なんぞと申しますが、山屋はテント場なんて長ったらしいこた言わねんで、テン場、なんて申しますがね。山と山とを結ぶ峰々を稜線と申しますけれど、2500m級の山脈ともなりますってぇとこのテン場も稜線からちょっと下ったあたりのところにあるわけでございます。植物には森林限界というものがございまして、横文字では気障ったらしくティンバーラインとも言いますけれども、森林限界を越えますってぇとそっから先は高い樹木が生えない。生えないってよりも生きていけないんですね、風が強いですから。そんなわけで北アルプスのテン場は大体が森林限界より上にあるわけでして、膝より下ぐらいのハイ松があるならまだマシなほうで、石ッコロばかりがゴロゴロしているような、そんなところになんともまあカラフルなテントが立ちならぶのはそれはそれはきれいではありますが、風を遮る樹木やなんかがなんにもないですから、風が吹きゃ吹きっぱなし、雨が降りゃ降りっぱなしの有り様で、このふたつが一緒に来た日にゃ目もあてられない。なんてことになりかねません…

「おい、熊さん」
「なんだいはっつあん」
「やけにテントが揺れるじゃねぇか、こりゃ今夜は強風だな」
「ああそりゃおいらの貧乏ゆすりだ」
「なんだい、そんなに揺する奴があるか、テントの骨が折れっちまうじゃねぇか」
貧乏長屋の二人組がどこをどう間違ったか黒部五郎のテン場でこんなことを話ておりますってぇとバラバラバラバラ!すごい音が致します。
「おいはっつぁん、どうやら雨がふってきたようだぜ」
「こいつはいけねぇや、

ここまで

ネタが続かなくなってきたので前振りは抜きにさせていただいて、上高地、に入るにはトンネルを抜けますけれど、このトンネルを抜けますってえとそこはもう標高1500mの高さでございます。鈴鹿山脈の最高峰の御池岳の山頂《ピーク》が1241mでございますから、上高地に入りますと、もう鈴鹿山脈より高いところにいるってなことになっております。そんなに高いところではありますけれども、北アルプスのシンボル、槍ヶ岳の標高は3180m、日本では富士山、北岳奥穂高岳間ノ岳に次いで5番目に高い山でございますから、そこからさらに1600m以上も登らなくては山頂《ピーク》に立つことはできません。1600mっていいますってえと横にしたって1.6kmもあるわけで、これが縦になんてことになるとそりゃもうすごい高さになるわけです。稜線が2500mぐらいの高さですから、どこから登っても稜線に出るだけで1000mは登らなくてはなりません。これがだいたい5時間から長いと7時間ぐらいかかります。その間ずぅ〜っと登りっぱなし。

だんだん何がしたいのかわからなくなってきたな…やめよ