旧交を暖めあう日々

止まっていた時が、じっとしていることにもすっかり飽きてしまって、ふとした思いつきで動き出しでもしたかのように、長きにわたる空白の時間などそこには存在さえしなかったかのように、かつてと変わりない時間が再び流れていく。そのためにわずかのエネルギーも費やさないのに、私が以前占めていた居場所に再び収まってしかもなんの違和感も感じない。なんて不思議なんだろう。まるで、手を振ってわかれたそれぞれの日々から幾日も過ぎていないような感覚。私自身についての何の説明も必要とせず、また彼等についてもなんの説明も必要のない、不思議な快適さ。
思えば、長さだけなら10年を超える付き合いを未だに保ち続けている。そのことが不思議でならない。
今となっては、それぞれの過ごしてきた時の流れも、すんなりと受け入れることができる。それが、歳を重ねるということなのなら、老いるのもそんなに悪くはない、と思うのだ。