原題"Far From Heaven"
監督は『ベルベット・ゴールドマイン』のトッド・ヘインズ
撮影監督:エドワード・ラックマン
製作総指揮:スティーブン・ソダーバーグ/ジョージ・クルーニー
完全に1950年代の手法に乗っ取り、オープニングタイトルからエンドクレジットまで古き良き映画のオマージュに徹したという点で、現代の映画の中では希有な存在といえる。
ダグラス・サーク?
豪華なセット、意図的なライティング、ドリーを多用した流れるようなカメラワーク、感情をことさら強調する音楽
リアリティから遠ざかりながら、その中にリアリティを見い出す。
ジュリアン・ムーアの時代がかった顔のつくりもこの映画にははまっている。
個人的には、半ば監督の意図に反して、恋が、恋する女の情熱が、人種問題という深く暗い溝をも軽々と超えてみせたということに、深い感銘を受けた。恋する心には、あらゆる問題をはねのける強さがある。
この作品の持つ意味はすべて表面にある
by トッド・ヘインズ