午前2時半、胸騒ぎがしてずっと昔に幾度も通った道を走る。何も起こるはずなど無いのだと、ただとても疲れているだけなのだと、頭のどこかで分かっていながら。また途中で引き返すのだろうかなどと考えながら、半ば体が覚えているままにぼんやりと車を走らせる。あれからもう何度、こういうことを繰り返したのだろう。そしていつまで繰り返すのだろう。帰り途、暗い夜空に雪が降って来た。