知ることは、感じることの半分も重要ではない
レイチェル・カーソン(『センス・オブ・ワンダー』より)
レイチェル・カーソン女史といえば、かの『沈黙の春』の著者である。もう一つ引用しよう
1960年のこと、博物学者《ナチュラリスト》と同好者のある会合の席上で、私は書きものの束と一人の物静かな小柄な婦人とを見くらべていた。その著書『われらをめぐる海』ですでに高名の婦人だった。彼女は次に出す書物の下準備のため目下勉強中の仕事のことを、私に語った。「私のもち出す事実は、一つ一つ、人間わざでかなうかぎり確実にしておかなければ」と彼女はいった。
これはポール・B・シアーズの『エコロジー入門』という本に出てくるエピソードだが、その婦人が誰なのかもうお分かりだろう。その本から続けて引用すると
その婦人は、ことわるまでもなくレーチェル・カーソンで、話は殺虫剤の危険を警告したその著『サイレント・スプリング(声なき春)』の草稿のことであった。
「知ることは、感じることの半分も重要ではない」
一見安易とも受けとられかねないフレーズだが、この言葉を吐くのが"あの"レイチェル・カーソンであればこそ重く、まるで違った印象にもなるのだ。これがあいだみつおじゃこうはいかないw